評判を聞いて観に行きました。正直、事前情報もなく、それほど期待もせず行きました。
結果、3時間があっという間に過ぎました。しばらくの間、会う人に観た?と聞いてしまいました。観たという人とは、良かったよねぇ、と。
吉沢亮と横浜流星という大河ドラマで主演した二人。渡辺謙も入れると三人の大河俳優が出演。元々ダンサーの田中泯の存在感、寺島しのぶの本物感。序盤での永瀬正敏や宮澤エマも良かった。子役の二人も素晴らしい。
歌舞伎はしばらく観に行ってなかったのですが、あんなに近くから同じ目線で観ることなどできませんし、ましてや、役者の背後からの映像を観ることなどはプロでない限りは不可能なので、それだけでも観る価値ありです。映画館ならば、ますます臨場感があります。
歌舞伎ファンとしては違和感もあるそうですが、私はそれほど詳しいわけではないのでどれだけ正しい所作なのかはわかりません。が、特に二度目の曽根崎心中の舞台の場面では、身体の震えが止まりませんでした。名演だったと思います。天満屋の段をこう使うか、というストーリーも秀逸。その後原作も読みましたが、映画用に変更したようです。
あまり日本映画を劇場に観にいく事はなかったのですが、これは絶対に劇場に観にいくべき映画です。
他国の人にどれだけ伝わるのかはわかりませんが、少なくとも日本人には響くはず。こんな日本映画がもっと増えてくれたらいいのに、と思います。