2025年に開催された大阪・関西万博ではなく、1970年に開催された方の大阪万博。そのシンボルとなる太陽の塔で有名な岡本太郎。テレビCMで、「芸術は、爆発だ!」と叫んでいたり、当時のメディアでは「変人」として取り扱われていたように思います。少なくとも子供だった私からはそういうふうに扱われている人なんだ、と見えました。大人向けにはきちんとした情報発信がされていたのかもしれませんが、少なくとも子供の目からは見えませんでした。

しかし、十数年前にふらりと立ち寄った展覧会を見て、この人は凄い人だったんだ、と気づきました。大人になった私の目には、いかにすごい才能を天から授けられた人なのか、はっきりと見えた気がしました。ひとつひとつの作品から伝わってくるもの、発した言葉を記したものがずんずん心に響いてきます。

展覧会後すぐに、青山にある、アトリエと住居を改装して中を見られるようにしてある「岡本太郎記念館」に行きました。川崎市にも「岡本太郎美術館」があるということは知っていながら、なかなか足を運べず。でも、2026年3月30日から3年間の予定で改装工事のため展示室での展覧会を休止してしまうと知り、見に行きました。

記念館の方は生活しながら作品を作っていた場所、すなわちアトリエということもあり、岡本太郎その人の影が残っているような感覚になりました。応接間や、使いかけの道具が残ったままのアトリエなど。一方、美術館の方は純粋に作品を楽しむ場所なのかなと感じました。主要作品をゆっくりと楽しめます。私が行った時には「タローマン」の特別展示もされており、ものすごく得した気分でした。

岡本太郎の母かの子の実家が川崎市内にあり、そこで太郎が生まれたということもあり、川崎市立の美術館として開館したのが1989年。いかにもバブルの頃に建てられたという雰囲気の漂う建物です。

さて3年後、どのように改装されるのか、楽しみです。