実家を出てさまざまな賃貸マンションに住んできましたが、寒気、暖気はだいたい窓から入ってくるように思います。わぁ、大きな窓から光がたっぷり入って素敵!と思うマンションほど、夏は暑さに、冬は寒さで辟易することになります。ですので、カーテンはほぼ、遮光遮熱遮音カーテンを使っていました。しかしそれでも寒い・・・ですので、自分の家にするのならば必ず二重窓にしようと考えていました。なにしろ50年前の頼りない建て付け、かつ頼りないアルミサッシのガラス1枚で外の世界と遮られているのみのこの部屋に、二重窓は必須でした。

しかし二重窓にすると他の問題が発生するように思いました。古いので、24時間換気システムがありません。24時間換気システムというのは、部屋に空いている給気口から空気を取り入れて、浴室やトイレなどの換気扇から空気を排出するシステムです。2003年の建築基準法改正以降、義務化されたそうです。

では24時間換気システムがない昔のマンションはどうやって換気をしていたのかというと、掃き出し窓の上に小窓がついているので、それを定期的に開ける、ということになります。ちょうどこのマンションが建設された頃に住んでいた団地の窓にもついていました。部屋の中の空気がこもっているなぁ、と感じたら、その小窓を何箇所か開けていました。扉全体を開けなくてもいいので、防犯上の問題も少ないかもです。さらに台所の換気扇を回せば素早く換気できます。ということで、このマンションでも同じ方法を取ることにしました。エアコンは換気機能付きにしましたので、エアコン使用時はその機能を使います。

浴室に換気扇がないということは、お風呂に浴室乾燥機をつけることができないということでもあります。花粉症になってからというもの、春は外に洗濯物を干せません。そうこうしているうちに結局、一年中、外には洗濯物を干さなくなっているのですが、やむを得ません。仕方なく、浴室乾燥機はついていないものの浴室に洗濯用のバーのみ設置してもらい、必要に応じて除湿衣類乾燥機を使うことにしました。

全体レイアウトを考えるときに、少しでも水回りを広く使おうと、トイレは動かさないまま、浴室を動かして、洗面所とトイレの間に仕切のない、アメリカンセパレートタイプにできないかどうか考えましたが、浴室に換気扇がなかったため、この案はそもそも無理でした。

しかし二重窓にしたことはとても良かったと思っています。寒い時期、外出先から帰ってくると、明らかに部屋の中が暖かいと気づきます。補助金が出ましたのでさほどコストをかけずに快適な生活を手に入れました。暑い時期も、エアコンで冷やした冷気がなかなか逃げていきません。熱をカットする機能の付いているものですが、こんなに違うのか、と感動しています。